こんにちは。
メキシコのオアハカに誕生した日本人宿「たなばた」は、世界一周旅行中に宿泊した宿の中で一番快適だったかもしれない宿です。今回はたなばたについて紹介したいと思います。(2016年12月頃の情報です)
オアハカはこんなとこ
メキシコの南部にある都市オアハカ。メキシコシティからはバスで約7時間ほどの場所ですが、直通なので比較的行きやすい場所ではあります。ただ日本人にあまり知られていないためか、街中では日本人(東洋人)はほとんど見かけません。
少し標高が高いのでカラッとしいて気候が良いです。ただ日差しが強めなので紫外線対策は必要です。さらにメキシコの中でも治安も良い方で、夜一人で出歩いていても特に問題ないレベルです。何種類もあるモーレや、裂けるチーズで有名なオアハカチーズなどオアハカ特有の食べ物も豊富で、とても過ごしやすい土地でした。
そんなオアハカの地を、たくさんの人に知ってもらいたいから日本人宿を建てたとオーナーさんは言っていました。
私も当初はカンクンからメキシコシティまでの経由地のつもりでオアハカに寄りました。その時ちょうどたなばたがオープンした時(オープン前でしたが…)だったので、3泊ほどのつもりで宿泊しました。が、最終的には2週間ほど宿泊してしまったのです…。
日本人宿「たなばた」とは
2016年12月15日にオープンした新しい日本人宿です。30代の日本人の夫婦の方(シゲオさん、タカコさん)が経営されています。オアハカの中でも治安が良いと言われている中心部より北側にあり、ソカロ(中心部)までも徒歩10分ほどで行ける好立地です。
たなばたという名前の由来は、オーナー夫婦の結婚記念日は7月7日ということで付けられたようです。旦那さんも奥さんも、元々バックパッカーで旅先で知り合い、結婚そして宿を開きたい奥さんに旦那さんが乗っかり、オープンという経緯でした。この出会い~宿オープンまでの話は是非お二人から直接聞いてほしいです。驚きの連続でした。
公式HP:https://tanabata-oaxaca.jimdo.com/
オーナー夫婦の雰囲気
オープン前にも関わらず我々を迎え入れてくれたオーナー夫婦、すごく気さくな方で、かと言ってそんなにグイグイ来るような感じではなく、こちらも自然体でいられる距離感で接してくれます。なんというか、自宅で家族と居るようなそんな感じです。夜行バスで早朝に到着した我々に1杯ずつ挽いて出してもらったコーヒー、沁みました。
また前述のように元々お二人ともバックパッカーをされていた方で、聞けば面白い、興味深い話が聞けます。シゲオさんは世界一周中に何か違うと感じて、急きょアラスカからメキシコ、グアテマラまで自転車で旅をしたという破天荒な方、タカコさんも世界中を旅されていて、一時期グアテマラで別の宿の管理人を経験されていた方です。
お二人ともいつも笑顔で接してくれて、本当に宿をやっていることを楽しんでるなあということが伝わってきました。
宿泊の料金は?
宿には男性ドミ、女性ドミが1室ずつ、ツイン1室、ダブルが1室あります。
電話やメールで予約も可能です。宿泊人数は最大で10名ほどなので確実に泊まりたい場合は予約していた方が無難です。
- ドミトリー:170ペソ/人、子ども:85ペソ/人
- 個室:250ペソ(1人利用)、390ペソ(2人利用)、子ども:100ペソ
- チェックアウト後のキッチン、シャワーの使用:各30ペソ
- その他レイトチェックアウトやデイユースも相談可
料金は全て朝食込みです。夕食はシェア飯があり35ペソ/食と破格値。たなばたは、ご飯(朝食、夕食)がとても美味しいのです。
朝食はコーヒー付、夕食のボリュームがすごい
食事の話が出たので、たなばたの食事について少し書きます。朝食も夕食もオーナーのタカコさんが作られています。そして朝食にはシゲオさんが毎回手で挽いてくれるコーヒーが1杯付いてきます。メキシコは世界有数のコーヒー豆の産地、そしてオアハカはメキシコの中でもコーヒー豆の産地なのです。味は酸味も抑えられていて非常に飲みやすい好みのコーヒーでした。たなばたでは、なんと3種類の豆から飲みたい豆を選べるという。笑
私はBlasonがお気に入り。現地ではもっと種類がありますが、日本ではAmazonに取扱いがありました。
話は逸れましたが、タカコさん曰く朝食は簡単に出来る”丼”か”パスタ”。朝からタコライスやトマトソースのパスタなどボリューム満点な料理が出てきます。おかわりも可能ですが、1杯の量がすごいのでおかわりできる人はなかなかいませんでした。笑
最近では朝食大食い選手権なるものが開催されているようです…。
夕食は35ペソ/食で頼むことができます。シェア飯という形で旅人誰でも作って良いんですが、基本的にタカコさんが作ってくれていました。食材はメキシコのもので、調味料は基本的に日本のものを使っていて日本人の口に懐かしい味付け、野菜もたっぷりで長旅で海外の食事が続くときには非常にうれしいメニューです。
なんとごまだれ、ポン酢、食べるラー油なども色々手作りされています。食べるラー油がめっちゃ美味しいです。
35ペソでお腹一杯になれるのでオアハカでは外食が減りました。でもオアハカにはたくさんの美味しい特有の料理があるので、それを食べれないというデメリットが。笑
夕食後は団らんの時間
私たちが滞在していた時は夕食の後はみんな(オーナー夫妻含め)で、ずっと話していました。みんなの今までの色んな旅の話や人生の出来事などなど色々聞けてとても楽しい時間で、自分に無い考えを持つ人の話も聞けてとても有意義な時間でした。そして、ここでオーナーの出会いから宿オープンまでの話を聞かせてもらいました。
ただ話は、トランプで勝った人が負けた人に1つ質問をするという制限付き。だからこそ、ぶっ込んだ質問をしたり、されたり…。みんなお酒も進み、根掘り葉掘り聞いちゃう時間でした。同じ時期に宿泊していた方との相性もありますが、これだけ気負わずに、和気あいあいと話せる時間というのは旅行中でもなかなか無かったような気がします。
宿の内装はほとんど手作り!!
宿の内装は木で作られたテーブルや椅子で統一され、所々にメキシコの可愛い雑貨が置かれています。
なんとこの家具一式、すべて夫のシゲオさんの手作りなのです!大工でもなんでもないシゲオさんが木材を買ってきて、切って、組み立てて、やすりをかけて…と全てを1人でこなしたというので驚き!使っている木材も白系なので明るく感じます。さすがに設計はできないので、Pinterestというサイトを参考にして作ったそうです。この苦労話も聞くと面白いです。
各ベッドやソファに掛かっている布はグアテマラで仕入れたものらしいです。中米特有の色使いは明るくて可愛らしい。
ちょっとしたところに気遣いがあります。ロッカーに置きながら充電が出来たり、机の横にたこ足コンセントが付いていたり…気付きにくいですが、こう言ったところにもオーナー夫妻のホスピタリティが現れています。
所々にあるメキシコ雑貨。ガイコツをモチーフにしたものが多くて、可愛いです。
充実のキッチン用品
宿の内装の中でもキッチン周りは奥さんのタカコさんの領域。壁一面には食器や調理用品がたくさんあり、充実しています。宿泊者で自炊される方はもちろんこれら全てを使うことができます。コンロもたくさんあって、混むことはそうそう無さそうです。
圧力鍋などもあり、どんな料理もできそうですね。
水回りはいつもキレイ
宿にはシャワーが1カ所、トイレが2か所、洗濯場が1カ所あります。シャワー、トイレは毎日数回掃除をされているのでいつも清潔に保たれていました。シャワーが1つというところが少し不便かもしれませんが、宿泊できる人数もそんなに多くはないので順番に入ればそこまで混むことはありません。
トイレットペーパーは流せません。
水に関する重要なこと
たなばたHPにも記載がありますが、オアハカでは水が配給制のため、水不足に陥ることがあるようです。
☆ご宿泊のお客様へご理解とご協力☆
オアハカ州の一部のエリアは万年水不足の状態です。たなばたが位置するエリアでは週2回の配給制ですが
1回しか配給がない時も多々あります。ご宿泊のお客様へシャワーの遠慮や洗濯はランドリーへ出していただくことを
お願いすることもあるかもしれません。ご理解とご協力をお願いしております。引用:たなばた
この水問題は宿経営にとっては深刻な問題です。実際に宿のキャパシティ(広さ、ベッドの数)的にはもう少し泊まれるのですが、全宿泊者が水不足を心配することなく過ごせる人数が、今の10名ほどということらしいです。私が宿泊している時期も水が無くなる寸前で配給が来て助かったという事態もありました。
オーナー夫妻もこれは物凄く気にされていて、宿泊者が快適に過ごせるように努力されています。多少不便とは思いますが、宿泊されるみなさんも節水に協力しましょう。
中庭にはハンモックあり
宿には中庭があり、喫煙スペースになっています。そこにはこれもまたグアテマラで仕入れたハンモックがあります。もちろん誰でも使えるので、揺られながら一休みできます。
このスペースはBBQなどのイベントでも使われます。
季節の各種イベントや誕生パーティーも開催
私が宿泊していた時は色んな催しがありました。宿オープンのお披露目会、クリスマスパーティー、BBQ、たこ焼きパーティー、なんと年末とお正月には年越しそばを食べたり、お餅を食べたそうです(参加できませんでしたが…)。他にも街のイベント(大根祭り)にみんなで出かけました。死者の日にはペイントもするそうです。
もし宿泊者に誕生日の人がいれば、誕生パーティーも開催されます。私が居た時期は結構イベント盛りだくさんでした。
最近、宿の仲間が増えた!
最近、たなばたに新しい仲間が増えたようです。名前は「だんご」。メキシカンヘアレスドッグという犬種の子犬です。去年12月頃に来る予定だったのですが、今年に入ってようやく来たようです!ヘアレスという名の通り、毛が少ない犬種です。これから立派な番犬に育つのでしょうね。
最後に
オアハカに新しくできた宿「たなばた」、オアハカを訪れる際にはぜひ宿泊してみてはどうでしょうか。何ならたなばたに宿泊するためにオアハカを訪れるのもありです。なぜなら、世界一周中で一番快適だった宿かもしれないのですから。
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