ヨーロッパ旅行の必須知識。シェンゲン協定を正しく知っておこう。どれくらい滞在可能?【海外ビザ情報】

シェンゲン協定 観光情報

こんにちは。

日本人がヨーロッパを旅行可能な期間はご存知ですか?1週間程度の旅行なら考える必要なく、旅行に行って帰ってきてしまえばOKです。

しかし長期でヨーロッパを旅行する方は「シェンゲン協定」について正しく理解しておく必要があります。今回はそのお勉強です。

 

シェンゲン協定とは

シェンゲン協定(シェンゲンきょうてい)は、ヨーロッパの国家間において国境検査なしで国境を越えることを許可する協定である。
https://ja.wikipedia.org/

外国人がヨーロッパに短期滞在(旅行など)する場合は、空港であるような入国審査および出国審査なしで国境を通れるようにした共通政策です。この協定があることによって旅行者は簡単に国境を超えることができ、便利なのです。(審査が無いと言っても、どこに行くのか等の軽い質問を受けることはあります)

ただしこのルールはシェンゲン協定に加盟している国のみに適用されます。基本的にヨーロッパの”ほとんど”の国が加盟しているのですが、加盟していない国ももちろんあります。

そしてもう1つ覚えていてほしいのは、EU加盟国≠シェンゲン加盟国ということです。なのでその国がシェンゲン協定に加盟しているかどうかは調べる必要があります。もちろん非加盟国では別途入国および出国審査があります。シェンゲン加盟国は外務省のHPで確認できます。⇒外務省HP

 

何が問題となるのか

長期旅行者にとってシェンゲン協定が問題になるのは、この規則です。

シェンゲン圏外の国民がビザ免除で短期滞在が認められる期間が「あらゆる180日の期間内で最大90日間」であること。

要は「旅行者はヨーロッパ(シェンゲン圏内)には最大3か月(90日)までしか滞在できません」ということ。旅行者にどんなに時間があろうとも91日以上の滞在は出来ず、一旦シェンゲン圏外へ出なければなりません。好き勝手にずっと居れないわけです。

ちなみにヨーロッパ諸国には日本との「2国間協定」というものも存在しています。ヨーロッパ諸国個々の国とそれぞれ結んでいる協定です。それによると2国間協定ではヨーロッパの多くの国と「90日以内の滞在ではビザ不要」となっているのです。これについて外務省HPでこのような記述があります。

我が国は,各シェンゲン領域国との間で,二国間のビザ免除措置に関する枠組みを有していますが,現在,シェンゲン領域における域外国国民の短期滞在に関する措置の状況は流動的であることから,シェンゲン領域を長期間訪問する予定のある方は,十分な注意が必要です。
外務省HP

ヨーロッパそれぞれの国と2国間協定もあって、シェンゲン協定もある…というどっちが優先されるの?状態。まあこの場合はシェンゲン協定を守ったほうが賢明ということです。

ビザは取れないのか?

各国のビザも取ろうと思えば、取れるようです。ですが非常に難しいらしく、あまりおすすめできません。ちなみにオーストリアは2国間協定ではシェンゲン協定を超えて6ヵ月滞在可能なようですが、もし6か月滞在して出国しようとしたときに何だか揉めそうな気がしますね…。審査官全員が全ての国との協定の状況を知っているともがぎりませんから。私も実際に経験しているわけではないので確かなことは言えません。

 

シェンゲン圏の滞在日数の計算方法

2013年に規定が改正され「あらゆる180日の期間内で最大90日間」という規定になりました。どういうことか例を挙げて解説します。

例1

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

まず、例1の場合。(※簡単のため1か月=30日で計算します)
1月と2月の2か月間シェンゲン圏内に滞在していました。圏外へ出た後、5月1日に再び圏内へ入ります。この場合後何日滞在が可能でしょうか?

この場合は、5月に再入国する時点から6か月(180日)遡って滞在していた日数を見てみると…1月と2月に2か月(60日)滞在している記録があります。なので、90日の内の60日を引いた30日が滞在可能日数となります。

例2

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

このように考えると、例2では9月1日に入るとすると180日遡ってもシェンゲン圏内に滞在した記録がありませんので3か月丸々滞在することが可能です。

例3

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

例3の場合は、180日の内90日既に滞在しているので7月は滞在することができません。

この場合は、7月中は滞在可能で、8月〜9月中までは入国することができません。10月になると4月分が1日ずつ無くなっていくため、再入国することが可能です。(2018.08.03修正)

例4

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

続いて例4の場合、10月から再入国しようとすると180日遡ると60日滞在しています。なので、1か月しか滞在できません。…いや、3か月滞在可能なのです。

詳しく説明すると…

10月中は遡って見てみると、滞在日数が4月と5月のみなので確実に30日は滞在可能です。その後11月になると4月(30日)分がなくなり、5月と10月の60日間の滞在がカウントされるだけなので更に30日過ごすことができます。更に12月になると今度は5月(30日)分が無くなり、10月と11月分だけがカウントされ、さらに30日過ごすことができます。よって、この場合は10月~12月の間3か月を過ごすことが出来るのです。

例3、4のように必ずしも180日待たずとも3か月過ごせる方法(タイミング)が存在します。ただし日数ギリギリを攻めるのはあまり得策とは思えませんので、数日分ぐらいは余裕を持った計画を立てると良いと思います。

 

まとめ

  • EU加盟国≠シェンゲン協定加盟国
  • シェンゲン圏内に滞在できるのは90日間。
  • 日数リセットという考え方は捨てて、入国日から180日遡った期間内に何日滞在したかを計算する。

 

最後に

短期旅行では非常に便利な協定ですが、長期旅行者にとってはめんどくさい協定です。きちんと計算して不法滞在にならないように気を付けましょう。

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コメント

  1. 匿名 より:

    例3の場合、1月から6月の180日間で90日滞在していたとしても7月1日からは入れるのでは?
    正確には3ヶ月/6ヶ月ではなく90日/180日なので計算が面倒ですが、7月1日時点から180日遡った日は1月2日です。
    1月1日から合計90日滞在していたとすると、1月2日から計算すると89日となります。
    つまり7月1日の1日間は「180日遡った場合の最後の90日目」になるはずです。
    それ以降も常に「最後の90日目」となり続けるのではないでしょうか。
    例3の場合入れなくなるのは7月から入り続けた場合8月1日以降(4・6・7月の3ヶ月滞在済みのため)となる気がします。

    実際にこの方法でシェンゲン協定国に行こうと思っています。
    私の考え方が間違っていたらご指摘ください。

  2. ryo より:

    ご指摘ありがとうございます。
    確かに例3の場合は、7月は滞在可能ですね。ご指摘の通り、8月からが入国不可となります。
    訂正し、お詫びいたします。

    ヨーロッパ旅行、楽しんでください!

  3. 匿名 より:

    ryoさん

    私の認識が間違っていなかったようでよかったです

    ありがとうございます
    楽しんできます!

  4. Y.T より:

    初めまして。

    この記事に関して、質問なのですが、

    2020年:
    3月6日 – 3月11日の6日間、
    5月15日 – 8月7日の84日間、
    9月9日 – 9月13日の5日間、

    これまでシェンゲン圏(同一の国)に滞在しました。

    3月 – 8月分は合計90日、
    先日9月9日に入国した際は、その日付から180日遡ると、
    3月13日でしたので、滞在した6日間は既に消化され、無事滞在できました。

    次回11月の滞在を予定しているのですが、
    今現在過去180日での滞在は89日か90日丁度のはずです。
    次回渡航日を11月12日と考えた場合、その日付から180遡ると5月16日となります。
    ですので、11月12日に再び入国した場合、
    5 月分からの滞在が1日ずつ消化されていくので、そのまま90日間滞在できる、
    といった認識で正しいでしょうか?

    (厳密には11月12日から1ヶ月くらいの滞在しか予定していませんが)

    説明がわかりにくく申し訳ございません。
    返信にてご教授頂けると助かります。

  5. Rio より:

    次回渡航日を11月12日と考えた場合、その日付から180遡ると5月16日となります。
    ですので、11月12日に再び入国した場合、
    5 月分からの滞在が1日ずつ消化されていくので、そのまま90日間滞在できる、
    といった認識で正しいでしょうか?

    ルール的にはその認識で大丈夫だとと思います。
    あとは入国審査の時に、審査官がちゃんと分かっているかですね。笑

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